小児整形外科とは、乳児期から思春期のお子様を対象とした整形外科です。大人とは異なり、子供は筋肉や骨なども発達途中にあり、各発育段階・年代別に頻度の高い疾患が多数あります。正確な診断とその発達段階に合わせた治療をすることで後遺症や変形などが生じないように専門の医師が対応いたします。

小児整形外科
小児整形外科
小児整形外科とは、乳児期から思春期のお子様を対象とした整形外科です。大人とは異なり、子供は筋肉や骨なども発達途中にあり、各発育段階・年代別に頻度の高い疾患が多数あります。正確な診断とその発達段階に合わせた治療をすることで後遺症や変形などが生じないように専門の医師が対応いたします。
1.生下時早期より異常がみられる疾患
先天性股関節脱臼・先天性膝関節脱臼・先天性内反足・先天性側弯症など
2.生下時・乳幼児期からはっきりしてくる疾患
麻痺性疾患・結合織疾患・骨系統疾患
3.幼児発達時期における疾患
下肢アライメント異常・歩容異常
4.年長児に発症・発現する疾患
大腿骨頭すべり症・ペルテス病・骨端症・特発性側弯症
5.年齢に関係なく発症する疾患
感染症・関節炎・腫瘍性疾患
6.小児期の外傷
子供の外傷の場合、骨折などが見逃されると成長障害をきたすことがあります。また、軽度の捻挫と思われる状態でも、後に(2〜4年後)後遺障害になることやレントゲンで偶然に骨の腫瘍が見つかることも珍しくありません。お子様が理由もなく足などを痛がる場合には、遠慮なくご相談ください。
まっすぐ膝を正面に向け、足をそろえて立った時に、膝と膝の間に隙間ができている状態を言います。2歳ごろまでは多くの子供がO脚であるといわれています。成長に応じて自然と矯正されることが多いですが、なかにはくる病やブラウント病が原因疾患となっていることがあります。
両膝が内側に湾曲しているために左右の両膝をそろえても左右のくるぶしが接しない状態を言います。2歳から3歳ごろにX脚は強く現れ、7歳〜10歳までに徐々に治っていきますが、治らず歩行に支障が出るなどご心配の場合はご相談ください。
生まれつき尖足(足首の関節が伸びてつま先が下を向いている)、内反(足の裏が内側を向く)、内転(足の先が内側を向く)、凹足(足の裏がへこんでいる)といった変形があり、全体的に硬く、手では簡単に矯正できません。早期に正しい治療を受けることで日常生活への影響を減らすことができます。
股関節は足の付け根にある大きな関節です。太もも側の大腿骨頭(だいたいこっとう)という丸いボール状の部分が、骨盤側のお椀の形状をした寛骨臼(かんこつきゅう)にはまり込み、大腿骨と骨盤をつないでいます。生まれつき骨盤側のお椀の形状が浅いと大腿骨頭がずれやすく脱臼を起こすことがあります。
背骨(脊柱)は頭から骨盤までを、正面から見るとまっすぐに、横から見ると頚椎(首)は前に向かって、胸椎(肋骨がついている胸の骨)は後ろに、そして腰椎は前に向かって弯曲し、緩やかなS字型を形成してバランスよく身体を支えています。この形が崩れて左右(側方)に曲がってしまうものを脊柱側弯症といいます。
踵骨骨端症は10歳前後の男児に多くみられる疾患で、踵の軽い腫れや、歩行時痛が生じます。運動の後や、朝起きた時などに症状が出ることが多く、急に強く痛むというよりはジーンとするような慢性の痛みが特徴です。かかとの骨の端でアキレス腱が付着しているところ(踵骨骨端症)に運動などで負荷がかかり、そこにアキレス腱の引っぱる力が持続的に加わることで、踵骨に血流障害が起こり、かかとの骨の骨端軟骨より先の部分が壊死、または骨軟骨炎を発症するのがこの疾患です。
10〜15歳くらいの活発な男児に起こりやすく、多くはスポーツ等による膝関節の酷使や運動量と成長の不均衡によって、膝蓋腱の未熟な骨端の付着部において過剰な牽引が生じ、成長軟骨部が剥離することが原因と考えられています。症状は、ひざのお皿の下の骨が徐々に突出してきて、運動時の痛みを訴えます。特にボールを蹴る、ジャンプなどの動作時に痛みが出ます。赤く腫れたり、熱を持ったりすることもあります。
骨軟部腫瘍には悪性のものと良性のものがあります。悪性のものを肉腫といいます。成長期である10歳代の四肢、特に膝関節周辺に好発する悪性腫瘍で、症状は進行性の疼痛と患部の腫脹です。
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